歯並び矯正治療の Q & A ─矯正治療や歯並びについて、よくあるご質問にお答えしています ─

矯正治療が必要な歯並びですか?

 お子さんについて歯並びを治した方がいいでしょうか?とお母様からご質問頂く事が多くあります。
学校での歯科健診にも歯列・ 咬合・顎関節についての検査項目がとりいれらており、学校からの歯科健診結果通知にも問題があればその点記載されています。また、歯並びに対する皆さんの関心が高まっていることもおおきな要因です。
不正咬合と行っても人それぞれの状態であり、原因も様々です。一般的には小学校低学年より定期検診をおこない、必要な時期に装置を装着して矯正治療を行います。
以下の項目に当てはまるようでしたら、早めのご相談頂くのが良いと思われます。

  • 二番目の前歯が内側に大きく入り込んでいて、下の歯の内側に入ってしまっている
  • 八重歯になっている
  • 上下の前歯が開いていて、まったく咬み合わない
  • 咬み合わせが深く、下の前歯が上の前歯に隠れていて見えない
  • 上の前歯が下の前歯より大きく突出している
  • 下の前歯が上の前歯より前にある受け口
  • 口唇を閉じたときに、下唇が上の前歯の下側に入り込んで歯が見えている
  • 咬み合わせたときに顎の位置が左右にずれている

以上のような状態であれば歯並びを治した方がいいと思われます。
歯並びCheck! 気になる歯並びはどのタイプ?のページで歯並びの状態をチェックしてみてください。


歯並びが悪いとどのような問題が起きますか?

不正咬合(歯並びが悪い)は、子どもさんの心身に様々な影響を与えます。逆に、子どもの心身の状態が不正咬合の原因となっている場合もあります。大人の方では、外見的な問題のみならず歯並びが悪いことにより精神面や身体面に影響が出ていることがあります。

悪い歯並びであることのデメリットは
  • 見た目が悪く大きく口を開けて笑えない。
  • 食べ物をしっかりと咀嚼(かみ砕く)事が出来ずに、消化不良となりやすく胃腸などでの消化に負担がかかる。
  • 咬む効率が良くなく、食物を食べるのに時間がかかる。
  • 発音に影響をあたえることがある。
  • プラーク(歯垢)が付着しやすくなり、ブラッシングやフロッシングが行き届かなくなりがちで、むし歯や歯周病に罹患するリスクが高まる。
  • 外見や見た目がわるく、精神的な面で劣等感(コンプレックス)をもってしまい、セルフイメージにおいて心理的悪影響をおよぼすことがある。
  • 不正咬合が原因で成長期に顎や顔の形に影響がでる場合がある。
良い歯並びであることのメリットは
  • きちっと咀嚼できるようになって、消化の負担が少なくなる。
  • 咬み合わせが整うことで、顎と口の周りの筋肉のバランスがよくなり整った顔立ちになる。
  • 悪い歯並びの影響で発音しづらかった発音が改善される。
  • ブラッシングがしやすくなり、虫歯や歯周病に罹患するリスクが軽減される。
  • キレイな歯並び、調和の取れた顔立ちになり外見に自信が持てるようになり心理的に改善される。

など多くの利点があります。


子どもの前歯が生え替わったら歯並びが急に悪くなりました。何歳位で相談をするのがよいですか?

 結論から言いますと、「気になり始めたら、直ぐに!」です。
欧米では6-7歳くらいになったら歯並びのチェックを受けることが一般的です。
乳歯の時には、あまり目立たなかった歯並びの問題も、永久歯に生え替わりはじめる時期に徐々に目立ってくるものです。治療開始の適当な時期は不正咬合の状態により様々ですが、子どもの時期にだけに可能な「成長」や「歯の生え替わり」を上手く組み入れた咬合育成治療(第一期治療)のチャンスがあり、治療のタイミングが大事な時期でもあります。
6-7歳に限らず乳歯の時期であっても、少しでも気になることがあればその時点でご相談ください。状態によって、咬み合わせの成長発育を経過観察していく場合もありますし、矯正治療を行う場合もあります。なによりも記録をとりながら経過を見させて頂く事で、より正確な診断が可能となります。
また、もともと永久歯がたりなかったり、永久歯が埋まったままで出てこれそうもないなどのケースではレントゲン撮影をしないと解らないこともあります。
一般的には、遅くとも小学校低入学頃に歯並びと咬み合わせを診させて頂ければ、大まかな状態については判断できますのでご相談ください。
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大人でも治療できますか?

 基本的に矯正治療は、年齢に関係なく行えます。何歳になっても矯正治療で歯は十分に動かせ、美しい歯並びと機能を手に入れることが出来ます。矯正装置もセラミックやプラスチックなどの目立たないものがあり治療中も目立ちにくくなっています。気になることがあればご相談ください。
大人の矯正治療では、矯正装置を装着する前に歯周病や虫歯の治療などを先立って行うことが必要な場合もあります。治療により歯並びがよくなることで、審美性がたかまり自分に自信が持てるようになるばかりでなく、将来の歯周病や虫歯になるリスクを下げることができます。
歯周病などが原因で歯並びが乱れてきた場合には、歯周病の治療と合わせて矯正治療も行なうと効果的です。


矯正治療の治療期間はどれくらいかかりますか?

 不正咬合の種類や程度により治療期間は様々で個人差があります。
大人の矯正治療の場合で、歯を抜いて治療を行った場合にブレース(歯一つ一つにつける装置)が外れるまで一般的には約2年かかります。虫歯・歯周病がなく、歯を抜かない場合ですと1年半くらいで治療終了となる場合もあります。また、部分的な歯並びの治療では半年程度で終了することもあります。その一方で補助的な装置を使用する場合、あるいはリスクや難易度が高いものですと3年程度治療がかかる場合もあります。また、ブレースが外れたあとも保定装置が必要です。
子どもの場合には、第一期治療で1-2年程度ですが、成長発育や生え替わりに伴い装置を変更しながら治療が進んでいく場合が殆どです。
健全な大人の歯並びを獲得することが浦野歯科医院での矯正治療のポリシーです。子どもの矯正治療においては、単に歯を動かすことのみではなく咬合育成という観点から、成長発育期間を通じて管理していきます。歯を動かす矯正治療は、そのステップの中に必要に応じて組み込まれていくものと考えています。
詳しい治療期間や治療方法は、精密検査後のご説明の際に詳しくお話しいたします。


矯正装置が外れたら何もしなくて大丈夫ですか?

 歯を動かす矯正治療が終了したら保定期間に入ります。装置が外れて大変嬉しいことと思いますが、矯正治療はまだ終わりではありません。
保定期間では、矯正により移動した歯が元の位置に戻ろうとする後戻りを防止するためにの装置を装着し、歯の位置を保って定めて安定させます。目立ちにくい装置ですのでご安心ください。
保定期間中はリテーナー(保定装置)という装置を使いますが、取り外しが出来るタイプ(可撤式リテーナー)と固定式のタイプ(固定式リテーナー)があります。
保定期間の初めの半年~1年くらいは特に後戻りしやすいので、可撤式リテーナーをご使用の場合には食事や歯みがき以外の時間はリテーナーをご使用くださいその後安定度によって使用時間は短くしていきます。
固定式リテーナーの場合は、特に気にすること無くそのままの状態でご使用頂きますが、破損などが起きた場合にはすみやかにご連絡ください。
また、保定期間中(2~3年)は6ヵ月に1度程度通院していただくようになります。