子どもの時期の矯正治療場合は、第一期、第二期(2段階)に分けた治療を行います。顎の成長発育、永久歯への生え替わりばかりでなく、身体にも大きな成長が見られる時期では、成長発育等を上手に組み入れて咬合育成を含めた矯正治療を進めるのが当院の方針です。
身長などが急激に伸びる思春期性性成長期が始まる前の子どもさんに限って適応できる治療ですが、この第一期治療の意義は以下のようなものです。

第一期治療の意義

  • 顎の成長を促進したり抑制することで、骨格の問題の改善を図ることが出来る。
  • 歯の生え替わりを利用した咬合育成が出来る。
  • 成長期であることから骨の大きさや、歯列の大きさの拡大に対して柔軟な適応できる
  • 習癖、態癖を改善することで、自然な回復がある程度期待できる。
  • お口の周りの環境を整えていくことで、自然で正常な咬合育成が期待できる。
  • 成長期に不正咬合の問題が拡大することを抑制し、バランスの良い骨格と筋肉の成長が実現できる
  • 第一期治療で、軌道修正しておくことで第二期治療の治療期間が短縮できたり、矯正治療後の安定性が増す。
  • 歯(永久歯)を抜かないで、治療出来る確率が高まる。

第一期、第二期(2段階)矯正治療のながれ


2段階治療の進め方のチャート

2段階治療の進め方のチャート


通常、第一期治療と第二期治療はセットで行われるものです。
第一期治療終了後、生え替わりの管理や骨格の成長の経過観察を行なったのち、永久歯列が完成した時点で問題が残っている場合に第二期治療(咬合の最終仕上げ治療)を行います。場合によっては、第一期治療のみで良好な歯列・咬合を獲得できる事もあります。

第一期、第二期(2段階)の子どもの矯正治療のポイントは、思春期性成長期前に治療開始できることが必要ですので、不正咬合に気づいたら時期を逃さず早めにご相談ください。