歯並びCheck! 気になる歯並びはどのタイプ?
◆気になる歯並びのタイプのイラストをクリックすると
詳しい説明を表示します。
歯並びが悪いことを不正咬合といいますが、一口に不正咬合といいましても、その状態は原因によりそれぞれ違います。大きく分けて、
・歯の大きさと顎の大きさのアンバランスに原因があるもの
・歯の生え方や位置に原因があるもの
・顎の前後左右の位置関係や大きさのアンバランスに原因があるもの
・指しゃぶり、舌癖などのお口の周りの悪習癖に原因があるもの
・態癖(姿勢などの癖)に原因があるもの
など、さまざまです。
多くの場合、これらの原因が組み合わさり現在の歯並びとなっています。
不正咬合は原因によりそれぞれ現れ方が違います。したがって治療方法もそれぞれの不正咬合の状態により異なりますが、特に子どもの不正咬合の治療のポイントとしては早期発見、早期治療(管理)をする事により、良い大人の歯並びに向けて咬み合わせを育成していくことです。
叢生(乱ぐい歯)
![叢生歯列図](/archives/001/201506/16124060bbdaadd87ee3ac8c4b95e935.png)
叢生(=そうせい)の言葉の意味は、草木などが群がって生い茂ることを表したものです。歯並びにおける叢生とは顎の大きさと歯の大きさのアンバランスのため、歯が一列に並びきれずに重なってデコボコになっている状態のことを言います。
よく見られるケースとしては犬歯が飛び出して八重歯となっている状態や二番目の歯が内側に大きく入り込んでいる状態が認められます。
叢生の場合の治療は、子どもの時期では顎そのものや歯の並びを拡大することによりアンバランスを改善しますが、大人の場合には、永久歯を抜いての治療になる比率も高くなります。
上顎前突(出っ歯)
![上顎前突歯列図](/archives/001/201506/66c9edd7f27002e2e6452e57142a8daf.png)
上顎前突とは、上の前歯が前方に大きく突出している状態を指します。
原因としては、上顎が大きく前方にある。下顎が小さく後ろにあるなど骨格的な問題がある場合、あるいは、上顎で歯が並びきれずに前に出てしまっているなどがあります。
また、骨格的な問題ばかりでなく、指しゃぶりや舌癖、口呼吸、鼻疾患が原因となっている場合もあります。
下顎前突(受け口)
![反対咬合歯列図](/archives/001/201506/eaed5ba361df7e329b6e3429ea977523.png)
下顎前突とは、上の前歯より下の前歯が前に出てしまい通常とは反対の前歯の咬み合わせとなっているじょうたいのことを言います。下顎が上顎の成長を押さえ込んでしまうことにより正常な顎の生育に悪影響が出ることがあります。出来るだけ早い時期の対応が求められる不正咬合です。場合によっては上下とも乳歯の時期(3歳以降)から治療開始する事もあります。
上顎の成長は、比較的早い時期に終了してしまうのに対して下顎の成長は長く続きます。思春期性成長期以前から治療を開始することにより顎の骨に対する誘導的治療が可能です。
すきっ歯(空隙歯列)
![空隙歯列図](/archives/001/201506/257cde5339d1e4aca92d564795619333.png)
空隙歯列とは、歯と歯の間に隙間が見られる状態のことをいいます。
全ての歯が乳歯の場合には正常な発育の段階とも考えられますが、永久歯に生え替わり初めて以降の空隙歯列の原因としては顎と歯の大きさのアンバランスや歯そのものが小さい場合。余分な歯が埋まったままである。小帯が太く長い。あるいは、舌癖・口呼吸などの悪習癖などが考えられます。
原因によって治療方法は異なりますのでご相談ください。
過蓋咬合
![過蓋咬合歯列図](/archives/001/201506/353fcd2c097bf9c140a11e982e521117.png)
過蓋咬合は。通常の咬み合わせよりも前歯が深く咬み込んでいる状態のことをいいます。下の前歯が全く見えないくらい深く咬み込んでいる場合もあります。上下の顎のアンバランス、歯の萌出状態あるいはお口の周りの筋肉の緊張などの原因が考えられます。未就学児の場合には顎の成長に伴い改善されていく場合もありますので経過観察となります。永久歯が生え始めた頃から管理をし必要な時期に治療を行う事が必要です。
開 咬
![開咬歯列図](/archives/001/201506/126f88ec3c5d5ef31556093b9c0bc18d.png)
開咬とは、奥歯がかみ合っているにも係わらず、前歯がまったく咬んでいない状態のことをいいます。指しゃぶりをしているお子さんによくみられる咬み合わせです。舌の突出癖、口呼吸や異常嚥下運動を伴っていることが多く見受けられます。
顎の成長や歯の生え替わりに伴って問題が大きくなり、正常な状態への復帰がむずかしくなる事が懸念される状態ですので、早めの治療開始が必要です。
交差咬合
![交差咬合歯列図](/archives/001/201506/7a57e3653aedda227a4a57c26150509e.png)
交差咬合は、上下の奥歯や脇の歯が本来の咬み合わせと異なった位置でかみ合っている状態です。原因としては、上下の顎の大きさのアンバランスによるものや歯の並び方に原因がある場合が多く認められます。上下の顎をずらした状態でかみ合わせなくてはならないため、歯の生え替わりと顎の成長に伴い、ゆがみは増大していきます。
比較的早い時期から治療開始するのが望ましい不正咬合です。